「KUGIZUKE」代表匂坂さんに聞きました|好きなことを仕事にするまで

企画に始まり、撮影、編集まで一気通貫で手がける映像制作会社KUGIZUKE。その名の通り、本当にくぎづけになってしまう映像クオリティの高さ、課題の先を見据えた提案力が、多種多様なお客様から注目を集めています。別の業界に勤めていたとき出会った映像制作の仕事に就き、現在は経営者である㈱KUGIZUKE代表の匂坂さんに「好きなことを仕事にするまで」を語っていただきました。 

株式会社KUGIZUKE

2022年11月に創立した静岡県掛川市の映像制作会社です。時代の感性を捉えた本質的な課題解決となる映像を制作し地域に価値を創出したいという思いで事業を展開しています。細かなニュアンスまで表現したより解像度の高い映像制作を通じて、人・サービス・商品の価値を最大化させていきます。

HP:https://kugizuke.com/

インスタグラム:https://www.instagram.com/hideki_sagisaka/

Facebook:https://www.facebook.com/profile.php?id=100013480685322

初めは趣味だった。出会ったときからずっとハマり続けてきた映像制作

映像制作との出会いは、前職の勤務先で、YouTubeに映像をのせていた同僚の方と仲良くなったことだそうです。

趣味で旅行に行った時の映像を彼女にプレゼントしたり、インスタに投稿したりしているうちに、「かっこいい」と周囲の友人から評価をうけ、結婚式の動画制作などを依頼されるようになりました。映像制作に出会った瞬間から映像を作るのがめちゃくちゃ好きで、今もですけど、日が昇るまで夢中で作ることもありました。7時間とかぶっ通しでやっちゃう。日々いろんな動画を見漁って、表現を参考にしたり、自分なりに演出してみたり、夢中でしたね。とにかく「かっこいい」を極めたかったんです。

映像制作の魅力からわかる他人からの評価より自身の納得が大切だということ

匂坂さんは、試行錯誤して時間をかけ考えたものが、納得行く状態で形となり出来上がった瞬間に感動を覚えるようです。周りからの評価に執着しすぎないことが、自分で自分が納得できることをやりきるコツかもしれません。習熟した作業で、新しい世界が開かれるのを感じられる、そして気がついたら、人の暮らしを彩り、社会に役立つ物を自分の手から生み出せているというのが、匂坂さんのスタイルのように感じました。

いくらでも妥協はできるけど、妥協をせずに努力すればその努力が結果として現れる、形になる、そこが映像制作の魅力だと思っています。作品を一から作ることが好きですね。つくり込んじゃう。熱中しちゃう。没頭できる。他の人からの評価も大切ですけど、僕にとっては、僕自信が納得行くものをつくり上げたときに一番テンションが上がります。

心は熱く頭は冷静に!サラリーマンの給料を超えたら独立するって決めていた

2020年1月、前職を続けながら、ダブルワークで映像制作の仕事を始めました。動画を必要としている人はたくさんいて、実際に依頼もされましたし、いつも需要があると感じていました。そして1年後の2021年1月に独立しました。始めた当初から決めていた、「サラリーマンの給料を映像制作の収入で超えたこと」が決め手でした。すぐに辞表を出しましたね。

周囲の友人や家族の熱い応援が、匂坂さんの背中を押してくれたそうです。ダブルワーク中の様子をうかがうと、並大抵の努力ではなかったことが伝わってきました。平日9:00〜19:00本業をこなし、19:00〜26:00に映像の仕事、土日は撮影に繰り出すそんな毎日。とてもハードな日々でしたが「大変」と感じたことはなかったよそうです。

映像制作で教育事業?

「好き」「おもしろい」「没頭」「夢中」。インタビューの間、匂坂さんは何度も口にしていました。その自身の感覚を信じて関わった仕事の一つに、工業高校での講師業があります。SNSの普及もあり動画の必要性は年々増えてきています。だからこそ、学校で当たり前に映像を学べる環境があって、映像制作を身近に感じられたら、子どもたちの可能性を広げることに繋がるでしょう。筆者は、次世代を担う子どもたちの育成を助けることは、教育現場や地域社会への貢献に繋がると捉えます。子どもたち、先生方、教育現場のことをよく理解し、教育現場の視点から構成される匂坂さんの講義は、その場限りの学びに留まることなく、しっかりと活用されるものであると感じます。

高校生と絡むのは楽しいですよ。素直すぎて意外と柔軟じゃないんですよね。真面目な大人ばかりじゃないよ!楽しいことを仕事にしている人もたくさんいるよ!難しく考えなくていいんだよ!そんなことを伝えられたとき、彼らの壁を取り壊したとき、「よし!」って思うんです。

ちょうどいい掛川

2年間掛川で活動してきた匂坂さんは、仕事をする上でのキーマンに繋がることができたという実感があるそうです。掛川の人口(11万強)が、全容を把握しやすいちょうどいい規模で、人との適切な距離感を保ちやすい環境なのかもしれません。

掛川に拠点を置いているのは、「私、掛川を出る気はない」という妻の気持ちに従ったまでのこと。どこでもできる仕事で、どこでも需要のある仕事なので、よかったですね。でも、大きなチャンスは東京とか都会の方があると思います。その点では新幹線がとまることが掛川の魅力ダントツの1位ですね。そのおかげもあり、月の1/3〜半分は東京で仕事をしています。

好き・得意の探究心✕人脈 これできっと楽しく生きられる

掛川に住む若い方たちや、地方でチャレンジしたい方たち、編集業に興味があるという方たちに伝えたい想いをうかがいました。

掛川はいろんなことを好きでやっている人が多いように感じます。特にクリエイティブの仕事は愛がないとうまく伝わらない。僕も、好きで動画作りやっていたら、結果的におもしろいものを作っている人と掛川で出会えて、絡んでいくうちに掛川という街を知っていったという感じです。神は細部に宿ると言いますよね。自分の好きをこれでもかってくらい追求していくと、楽しく生きれると思います。そしてそこに需要があればヒットする。好きなこと、夢中になれること、絶対みんな何かしらありますよ、好きって見つけるものじゃない気づいたらやっているものだから、みんなに気がついてほしいですね。

好きなことを好きと認め、必要な勉強をしてスキルを身に付け、仕事として挑戦し、成功例を積み重ねる。それから具体的に期日を設定し、行動に起こしていったこと、その行動によって豊富な情報や経験を持つ人との出会いを手にし、一緒に仕事をする仲間の構築ができた、それこそが、匂坂さんが、好きなことを仕事にしてやりたい仕事を手にできた理由なのだろうと感じます。

各々が好きなことや夢中になっていることを発信する、そういう人がたくさんいて、繋がれれば、結果的に地域貢献にもなる。それくらいでいいと思います。気がついたら地域の活性化に役立っていた。そんな感じ。例え地域のためであっても、楽しくないことはやりたくないですもんね。