【掛川学び直し】「新茶」ってなに?「一番茶と二番茶」の違いは? 掛川人として知っておきたいお茶の知識を解説します。

2023年新茶シーズン到来!
掛川周辺の茶畑では、新芽が芽吹き、茶畑一帯がキラキラと輝く季節となりました。
今年は例年より少し早く、4月15日に掛川茶市場にて初取引が始まり、取引成立の掛け声である「手打ち」が響き渡る中、賑やかなスタートとなりました。

知れば知るほど奥が深い「お茶文化」を学び、新茶シーズンをより楽しく、美味しく過ごしてみてはいかがでしょうか。

新茶とは? 一番茶と二番茶の違いは?

「夏も近づく八十八夜~♪」の歌で知られる茶摘み。立春の日から88日目にあたる5月2日頃に茶摘みが行われることから歌われるようになり、古くからこの時期に取れる初物のお茶=「新茶」は、縁起物として大切にされてきました。

「新茶」とは・・・その年の最初に育った新芽を摘み取り作られるお茶を意味し、「一番茶」とも呼ばれます。その後、年に数回摘み取られるお茶は、摘まれる順番により、「二番茶」「三番茶(掛川ではあまり行われない)」「四番茶」と名前を変えて呼ばれます。


「新茶(一番茶)」は・・・1年で最も品質が良いお茶とされ、茶市場でも高値で取引が行われます。旨味の成分となるアミノ酸(テアニン)の量が多いことでも知られ、さわやかな香りと旨味を楽しむことができます。また、お茶の成分となるカフェインは、眠気を覚ます、心臓の働きを活発にする、脂肪燃焼効果などを期待できるのも特徴です。

「二番茶」は・・・一番茶の摘み取り40日前後で摘まれるお茶で、日照時間の多いこの時期に摘まれたお茶は、カテキンの量が多く苦みが強くなります。抗酸化作用のあるカテキンを多く含む二番茶は、殺菌作用、生活習慣病予防などに効果が高いとされているのが特徴です。

「四番茶(秋冬番茶)」は・・・二番茶の摘み取り後、一度刈り取り(選枝)、新たに出てきた新芽を摘み取るお茶で、一番茶・二番茶に比較して、やや栄養効果が落ち、苦みの強いお茶となります。この時期のお茶は、取引価格が安価となり、ほうじ茶やペットボトルのお茶などの原料となることが多いのが特徴です。

なぜ新茶が好まれるの?

冬の間約半年程かけて栄養素を蓄えた、柔らかな新芽で作られる新茶(一番茶)。古来より不老長寿の縁起物と言われれてきたように、味・香り、そして健康効果も抜群です。

掛川市内の各製茶会社では、地域の農家さんより厳選して仕入れた茶葉を、目利きの「茶師」の力により、さらにおいしく配合・製茶していきます。

そのため、新茶シーズンになると、より美味しく、かつ栄養価の高い新茶(一番茶)を求めて多くの人がお茶屋さんに出向きます。

掛川茶とは?

一般に「緑茶(普通蒸し煎茶)」とは・・・摘み取られたお茶を30~40秒間蒸し、茶葉を撚(よ)りながら乾燥させ、お茶の原料となる「荒茶」を製造します。できあがった「荒茶」は、さらに丁寧に選別、乾燥、ブレンドし、煎茶となります。

掛川市で作られている「掛川茶(深蒸し煎茶)」は・・・普通蒸し煎茶に比べ2-3倍長く蒸して作られます。長時間蒸して作られた深蒸し煎茶は、通常より細かい茶葉となるため、普通蒸しでは抽出できない食物繊維やミネラル抽出され、味もまろやかで、より多くの健康成分を摂取できるのが特徴です。

一度深蒸し煎茶を飲むと、普通蒸し煎茶では物足りなく感じてしまうほど濃厚な掛川茶(深蒸し煎茶)は、さわやかな香りとまろやかな舌触り濃厚でコクと旨味が強く、健康効果も高いとされ、国内外でも注目を集めています。筆者も例にもれず、掛川茶の魅力に取りつかれ、新茶の販売を心待ちにしております。

新茶の美味しい飲み方

お茶は、抽出するお湯の温度で大きく味が変わる繊細な飲み物です。新茶の特徴を生かし、おいしい新茶を入れる方法をご紹介します。

【新茶のおいしい入れ方】

渋みが少なく、さわやかな香りが特徴の新茶を美味しく飲むには・・・・

  1.  湯呑にお湯を注ぎ、70~80℃に冷ます(30-60秒待つ)
  2.  急須に4~5g(カレースプーン1杯程度)の茶葉をいれる
  3.  急須に冷ましたお湯を注ぎ、45秒~1分程度抽出する
  4.  湯呑に少しずつ注ぎ、最後の一滴までしっかり注ぎ切ります

※二番茶以降のお茶は、90~100℃程度のお湯で抽出するのがおすすめです。 

※カテキンやカフェインは、80度以上で多く抽出されるため、苦みやカフェインが苦手なお子さまや、妊婦さんは、水出しで飲むのもおすすめです。

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