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市長かわると何か変わんの?~若者と語る掛川市長選挙立候補予定者座談会〜潜入レポ

2021年4月18日(日)に行われる掛川市長選挙。
4年ぶりとなるこの選挙には、5人の候補者が手をあげています。

果たして私たちは、誰を新たな市長に選べば良いのか?
大人でさえもハッキリとした回答が出しにくいこの問題に対して、掛川で暮らす若者たちがいち早く声をあげました。

「市長かわると何か変わんの?」

座談会に冠せられた挑戦的な言い回しに、若者たちの決意が見て取れます。

頭の固いおじさんだったら、つい「けしからん!」なんて言っちゃいそうですよね。

この投げかけに対して、5名の候補者は快く応じてくれたとのこと。
筆者もこの座組みや謳い文句を聞いて「掛川いいじゃん!」と思い、取材させてもらうことにしました。

ちなみに座談会の様子はこちらのYouTubeからいつでもご覧いただけます。

細かい発言や発言の雰囲気に関しては、やはり動画をご覧いただくのが良いと思います。
本記事では90分にわたる座談会をポイントを絞ってお伝えしますので、まずはサクッと概要を掴みましょう!

座談会で質問をする掛川の若者たち

最初に、この座談会で候補者に質問を投げかける3名の若者をご紹介します。

▲左から富井陽菜さん、藤田幸介さん、武藤拓郎さん。

今回の座談会運営の代表でもある武藤さんは、「政策と聞いてもピンと来ない若者が大半。今日はそんな人たちに向けた会にできればと思う。視聴者の皆さんには”自分の1票が掛川の未来を変えるんだ”と思ってほしい」と冒頭で挨拶。
座談会、ひいてはこれからの掛川市に対する熱い想いが伺えました。

藤田さんは「これまで政治に興味を持ってこなかった。自分と同じように政治のことをよくわからないと思っている方にもわかるように質問できたらと思う」とコメントし、富井さんは「掛川市についても、政治についても詳しくないというのが正直なところ。わからないことをわからないと言える機会にしたいと思う」と挨拶。

本人たちも言っていますが、「政治に興味の無い若者」が勇気を出して声をあげたところがこの企画の素晴らしいところだと思います。

座談会スタート!若者からの質問に候補者が回答

座談会は全部で7つの質問を投げかける形で進行しました。質問に対する各候補者のメッセージをざっくりとまとめたのでどうぞ。

質問1. 良い街ってどんな街だと思いますか?

まずは藤田さんから「良い街とは?」という質問です。

藤田
藤田
まず最初に聞きたいのが掛川の街づくりに関してです。皆さんにとって良い街ってどんな街だと考えますか?
久保田たかし
久保田たかし
良い街というのは、市民がチャレンジできること。市民が臆せず、挑戦できる街が良い街じゃないかと思っています。
東堂陽一
東堂陽一
争いや揉めごと、貧困の無い街、一言で言うと平和でしょうか。ハンディキャップを持った方を十分に支援できる、そんな街になればいいなと考えています。
鈴木誠一
鈴木誠一
歴史に学ぶことが大切だと思います。先人たちが積み重ねてきたものを丁寧に見ていく必要があるのではないでしょうか。
しんむら航一
しんむら航一
子どもからおじいちゃんおばあちゃんまで笑顔で溢れる街がいい街だと思う。これは抽象的かもしれないけれど、それを求めていくのがすごい大切だと思う。
平出タカトシ
平出タカトシ
私が考える良い街とは、圧倒的に暮らしやすい街です。仕事をする、暮らす、学ぶ、遊ぶのバランスだと思いますね。
しんむら航一
しんむら航一
逆に聞いてみたいんだけれど、「こうなったら良い街だ」というものはありますか?
富井
富井
今回は私たちが「座談会をやりたい」と言ってこういう企画が実現したんですけど、若者のやりたいことを叶えてくれる大人がいっぱいいる街って良いですよね。

富井さんの回答に、今回の企画に応じた候補者の皆さんは大喜び。
たしかにこれまで、若者の声をしっかり聞いて行動に移してくれる政治家はあまりいなかったように感じます。
富井さんが感じたように、少しずつそのイメージは変わっていくのかもしれません。

質問2. 掛川の好きなところはどこですか?

続いて、藤田さんから「掛川の好きなところは?」という質問が投げかけられました。これは人や物、場所など、色々な切り口がありそうですね。

藤田
藤田
僕は掛川って住みやすい街だと思うんですが、ぜひ皆さんにも掛川の好きなところを教えてほしいです。
しんむら航一
しんむら航一
掛川市民ってみんな掛川のことが大好きなんですよ。郷土愛が育まれていて、報徳精神を受け継いだ生涯学習の街が根付いていると思います。僕はそういうところが好きです。
東堂陽一
東堂陽一
人が優しくて親切だと思います。あと自分にとっての故郷なので無条件に好きに思ってしまいますね。
平出タカトシ
平出タカトシ
掛川の人って個性的な人が多いと思うんですよ。この辺の言葉で言うと”ぞんざい”って言うんでしょうか。荒っぽいけど優しいというか。そういうところがいいと思いますね。
鈴木誠一
鈴木誠一
僕の地元の大須賀や横須賀は祭文化を引き継いでいるので、町内はまとまりがあるんですね。そういった地域の特性を知っておくことは大切だと思います。
久保田たかし
久保田たかし
あえて人以外で言うと、この季節の茶畑が美しいんですよ。新芽の色が本当に美しくて、これは掛川の人が独占できる風景。全国茶畑写真コンテストなんかをやってもいいと思いますね。

質問3. 掛川のお茶についてどう考えていますか?

久保田さんの回答から話の流れはお茶のことに。
実は3月中旬に出た「静岡県 茶産出額1位陥落 史上初、鹿児島県に譲る」というニュースが静岡県民に少なからず衝撃を与えていたのです。

掛川市にとっても大切な産業であるお茶。
これからのお茶の在り方について、候補者からは真剣な回答が出てきました。

しんむら航一
しんむら航一
生産スタイルなどを考えても、静岡県が生産量で勝とうというのは難しいし意味が無いと思う。でも”美味しいお茶を作る”という点なら、僕は全然勝てると思う。
東堂陽一
東堂陽一
私も量的な問題の解決は難しいと思う。掛川のお茶をブランド化し、まずは農家さんが生活できるようにしてあげないといけない。そこも行政の課題だと思います。
平出タカトシ
平出タカトシ
量より質という点は私も同感ですが、もう1つは嗜好の多様性があると思います。ほうじ茶や紅茶、番茶を含めて色々な飲み方を開拓してもいいのではないでしょうか。
鈴木誠一
鈴木誠一
私は数年前まで急須で淹れたお茶しか飲まなかったんですけど、だんだんペットボトルのお茶が普通になってきたんですよね。でもそれは果たしてどうなのか。精神的な文化である”茶道”をPRしていく必要性もあると思います。
久保田たかし
久保田たかし
お茶のライバルって必ずしも鹿児島県ではないんですよね。本当のライバルはコーヒーであり、他の飲み物。お茶の飲み方を提案する必要がある中で、美味しいお茶が飲めたり買えたりする”お茶のテーマパーク”のようなものがあってもいいのかもしれませんね。
しんむら航一
しんむら航一
掛川市で結婚するとお祝いに急須がもらえるんだよね。
武藤
武藤
そういえば僕も結婚したとき、急須をもらいました。それがあるから今お茶を飲んでいます。
久保田たかし
久保田たかし
それ担当者が喜ぶから大きな声で言ってください(笑)

結婚祝いに急須って、なかなかいいですよね。
お茶は食後の家族団らんのひとときに飲むので、そういう幸せな家庭を築いてほしいというメッセージにちゃんとなっていると思います。
そう考えると「お茶を飲む」という行為自体がなんだかすごく大切な気がしてきました。

質問4. 掛川の1番の課題は何だと思いますか?

お茶の問題からもう1段視点を引き上げて、次は「掛川の課題」について聞いていきます。

東堂陽一
東堂陽一
日本中同じ課題に直面していると思いますが、少子高齢化や人口減少ですね。それが社会の仕組みや在り方にも影響を与えていると思います。
鈴木誠一
鈴木誠一
僕は大須賀の町人の出なので、僕の目から見ると掛川というのは少し権威主義という感じを受けています。大須賀の方が自由な感じがしますね。
しんむら航一
しんむら航一
そういったところも踏まえて僕が施策として言っているのが三都トライアングル構想。3つの地域が繋がり、人・物・金がちゃんと回るようになれば、ワンチーム掛川になってくると思いますね。
平出タカトシ
平出タカトシ
1番の課題は人口減少だと思いますね。なぜなら人口の増減は良い街かどうかのバロメーターになると思うからです。
久保田たかし
久保田たかし
先ほど権威主義という話がありましたが、掛川にはまだ萎縮する傾向、縮こまってしまう傾向があると思います。これは市役所の中にもあることですが、そこが伸び伸びとできるようになったらいいですね。

候補者の皆さんは、大きくは人口減少と旧来的な価値観のようなものを課題と捉えているようですね。

質問5. なんで市長になりたいんですか?

政策に絡んだ真面目な質問の後で、富井さんから「なんで市長になりたいんですか?」というブッ込んだ質問が。たしかに、普通に暮らしていたら市長を目指そうなんて思いませんよね。これはシンプルで鋭い質問だったと思います。

富井
富井
皆さんが掛川市に対して熱い想いを持っていることはわかったんですが、私は別に市長じゃなくても良くない?って思うんですね(笑)何で市長になりたいのか教えてください!
平出タカトシ
平出タカトシ
市長でないとできないことがあるからです。過去にスターバックスやコストコの誘致で悔しい思いをして、誰かに期待するのはダメだと思いました。
東堂陽一
東堂陽一
みんなの期待や声を実現して、みんなの喜びや笑顔を見られること、私にとってそれが1番の喜びです。それを実現するうえで、市長にしかできないことがたくさんあるんですよ。
鈴木誠一
鈴木誠一
私はこれまで大須賀で区長として長らく活動をしてきたのですが、何かを決断するという点で「議員よりは市長」という考えになりました。
久保田たかし
久保田たかし
率直に言うと、きっかけは松井市長から「副市長をやってほしい、その後は市長を引き継いでほしい」と言われたからです。ただ、根本にあるのは東日本大震災。陸前高田市での副市長の経験、そこから「自分の地元掛川でできることはないか」と思うようになりました。
しんむら航一
しんむら航一
うちは市長や村長など、そういった役割が3代続く家系だったので、最初はそういったものに対する反発があったんだよね。これまでも周囲から市長選に出てくれという声があったけど、ずっと断っていたんです。でも今回は特別なタイミングだと、断ってはいけないと感じて決心しました。

ここでの回答は、候補者ぞれぞれオリジナリティが出ていて興味深いですね。市長を目指すうえでの動機や理由はとても大事だと思います。

質問6. 今の市政から大きく変えたいと思っているところは?

次の質問は「市政において大きく変えたいところは?」というもの。課題から一歩踏み込んだ具体的な施策を聞いていきます。

鈴木誠一
鈴木誠一
私は大須賀から来ていて、掛川をもっと広く使いたいということですね。地域によって情報格差もあると思うので、実情にあった政策を打っていきたいと思っています。
東堂陽一
東堂陽一
人口減少や少子高齢化を踏まえて、掛川市の総合計画から変えていく必要があると思いますね。そのためにも子育て支援を充実させること、そして市内の経済を循環させること、この2つが対策になるのではないでしょうか。また鈴木さんがおっしゃるように、地域の格差は事情を見て考えていく必要があると思います。
しんむら航一
しんむら航一
出生率を上げる前に結婚を増やさないといけないですよね。行政がそういうきっかけを作ったり、掛川市独自の税制優遇などをしたりして人を呼び込む。掛川市で子育てや仕事をしたいと思ってもらえる仕組みを考えることが大切ではないでしょうか。
久保田たかし
久保田たかし
今こそ掛川に移住する人、そして残る人を増やすチャンスだと思っています。コロナになり、首都圏に通う必要がなくなっている人たちが増えている。そういう人たちにとって掛川は農業などをやるのにすごく良いし、今こそ掛川駅が輝くときだと思いますね。
平出タカトシ
平出タカトシ
大きく変えたいのは、行政目線から市民目線へということです。役所は自分たちの目線から見ていることが多いと思います。例えば地域によっては”ゴミ出し当番”というものがありますよね。コロナ禍の厳しい中で税金も払って有料のゴミ袋も買っているのに、ゴミ出し当番のためにわざわざ有給休暇をとっている人たちがいる。そういうところを行政目線から市民目線に変えていく、それがすべてだと思います。

ちなみに候補者が考える施策について詳しくは、公式ホームページで確認できます。
あわせてチェックしてみましょう!

東堂陽一 公式サイト
しんむら航一 公式サイト
久保田たかし 公式サイト
平出タカトシ 公式サイト

質問7. 市長かわると何か変わるの?

さて、最後の質問は代表の武藤さんからです。

武藤
武藤
最後にこの質問だけはどうしても聞いておかなければいけません。「市長かわると何か変わるの?」に対して一言ずつお答えいただければと思います。
平出タカトシ
平出タカトシ
市長が変わると景色が変わります。それは街の景観もそうですし、みんなの表情や生き方、そういった景色が変わっていくと思っています。
東堂陽一
東堂陽一
市長が変わると掛川市も大きく変わると思います。候補者の皆さんの話を聞いても色々な考えややりたいことを持っていますから、市長のカラーに変わっていくでしょう。そしてそれを変える力は市民の皆さんの声だと思います。
鈴木誠一
鈴木誠一
先ほど市民目線という話がありましたが、私もそれは大事だと思っています。住民が進んで掛川のために、あの市長のため何かしたいと思う、市長が変わればそういうところが変わっていくのではないでしょうか。
久保田たかし
久保田たかし
今日の座談会では候補者それぞれの個性がすごく出たと思います。そういった点では誰が市長になっても掛川市は変わるでしょう。ただそれが実現するかどうかは”投票に行くかどうか”です。若い世代の投票率が低いんですよ。候補者は投票率の高い高齢者に向きがちになってしまいますが、それを変えていくのは若い方です。
しんむら航一
しんむら航一
市長が変わればワクワクドキドキ。一緒にワクワクドキドキ!

▲ワクワクドキドキ!

ということで、90分にわたる座談会は終了を迎えました。
今までにないざっくばらんな座談会を通じて、候補者の人となりが垣間見えたような気がします。

座談会を終えて〜若者の感想〜

そして若者3名から一人ずつ感想が述べられました。

藤田
藤田
僕はこの座談会に参加するにあたって、あえて候補者の皆さんの情報は見ないようにしていました。でもこの座談会を通じて色んなことが見えてきた気がしますし、選挙に行くのが楽しみになりました。
富井
富井
今日の座談会を通じて、掛川のことを熱く想っている方がこんなにたくさんいることがわかりました。だから私たちはそういう声をもっと聞かなければいけないし、”私たちが変えていくんだ!”と思わなければいけないことを学びました。
武藤
武藤
選挙で一人が選ばれることになると思いますが、これだけ様々な色があるのであれば、選ばれなかった方は全員副市長をやっていただけたらいいなと思いました(笑)

それぞれこの会を通じて、多くの気づきや学びがあったようです。

最後に武藤さんは「ぜひこれをきっかけに色々な政策に関心を持ってもらい、若者の1票を増やしてもらいたいと思います。僕も必ず投票に行きます」と結んでいました。

【重要】期日前投票は4月12日(月)からスタート!

掛川市長選挙・市議会議員選挙は4月18日(日)7:00~20:00に行われます。

また予定が合わない方のために「期日前投票」が用意されています。
4月18日(日)の投票日は混雑が予想されるので、コロナ対策を踏まえても期日前投票を積極的に活用すべきでしょう。

《期日前投票の日時》

  • 4月12日(月)~4月17日(土)8:30~20:00

《投票所》

  • 掛川市役所本庁 1階ホール
  • 掛川市大東支所 1階ロビー
  • 掛川市大須賀支所 1階多目的ホール

投票時は、投票所入場券の裏面に必要事項を記入して持参するのをお忘れなく。
詳しくは掛川市の「市長・市議会議員選挙の選挙期日等について」をご覧ください。

それでは皆さん、投票所でお会いしましょう!!!

ABOUT ME
ハマ
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取材をこよなく愛する掛川在住の編集ライター。掛川の魅力をもっと発掘したい!夢は「さわやか」を取材すること。
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